カメラ月刊誌の新製品についての座談会記事が
鮮明な印象として残っている

老年の大御所カメラ評論家3人に加え
そのころ頭角を現しカメラ雑誌関係者が注目していたサンダーを
若手新進気鋭のカメラ評論家として末席に加え4人で座談会の席を設定した

最初若いサンダーは遠慮して静かにし大御所の老人3人が話を進めていた
AEは絞り優先がいいとかシャッター優先がいいとか
プログラムで完全自動化するのは邪道だとか
素人と変わらないグダグダした会話を続けていた

そして大御所の老人3人が
「写真は突き詰めると最後は『絞り』と『シャッター』だからそこを完全に自動化されたくない」と
素人みたいな結論で話を締めようとした瞬間サンダーが発言した

「いや、写真を突き詰めれば『絞り』と『シャッター』ではない」
「写真を突き詰めれば『構図』と『レリーズタイミング(決定的瞬間の切り取り)』だ」
「だから『絞り』と『シャッター』は完全に自動化されてもいい」
「どんなに自動化が進んでも『構図』と『レリーズタイミング』だけは撮影者に残された最後の仕事でありカメラには任せられない」
などと独創的かつ斬新な持論を一気にまくしたてた
それを聞いた大御所の老人3人はサンダーの偉大さに驚愕し凍りついてしまった

しかし雑誌の座談会という公の席で
自分の息子のような若造に大恥をかかされたと逆恨みした大御所3人とその弟子たちは
自分たちの無能と実力不足を棚に上げサンダーを激しく恨むようになった

サンダー平山以外の
この座談会の出席者は平カズオ、那和秀峻、山田久美夫