97年チェコ・フィルと「わが祖国」のレコーディングをした時のこと、
リハーサル初日にいきなり彼らが「この曲は、いつも演奏しているから
何度も練習はいらない。すぐにレコーディングしよう」と言った。
コバケン「あなた方にとって、我が祖国はチェコのバイブルでしょう。
でも僕にとってはチェコだけではない、世界の名曲です。もし皆様が
そう考えるなら、録音はやめましょう」
9時から夕方5時までのリハーサルの予定を数分で切り上げてホテルに帰ったコバケン。
焦ったオケの代表がその晩、わびに来た。
その後もバイオリンの弾き方をめぐって意見の食い違いがあった。
「この弾き方が伝統だ」と主張する彼らに何度も、
「このようにお願いできますか?」と頼んだ。
今までにない音楽が生まれた時、オケは興奮し、「わが祖国」に
新しい息吹をくれたと、とても喜んだ。
なんだかんだ言っても、コバケンは漢だね。