>>486
バッハは君たちも知っているように、モーツアルト、バッハと時代が下り
市民社会化や音楽の大衆化が進んでいくと、急速に忘れられていった。
バッハと同じライプチヒに住んでいたメンデルスゾーンによってバッハ復興が
はじめられたわけだが、現代のような古楽演奏が復活するまで100年以上の時を
要している。だが、現代は、メンデルスゾーンの時代以上に、欧米でもキリスト教は
忘れられ、世俗化が進んでいる時代だ。バッハを理解する精神的基盤は世界的に
失われている。まして極東の非キリスト教国に日本においてはなおさらのことであり、
キリスト教の知識のかけらもない日本の一般市民にはバッハの音楽など耳にここちのよい
「サウンド」にしか聞こえない。そういう人々は、>>349の演奏が、テンポのよく
耳障りがよいだけで「いい演奏だ」と判断するかもしれない。
しかし、マタイ受難曲を成立させている精神基盤を理解するものには、あのテンポは
まったくのナンセンスであり、マタイに対する冒涜でしかない。