>>205
アドルノ的視座において、現代の病理を解決しうるのは「調和」ではなく**「絶望の直視」**です。
* シェーンベルクとベルク
ヒンデミットの「偽りの秩序」に対し、アドルノはシェーンベルクを支持しました。伝統的な和声を破壊した不協和音こそが、アウシュヴィッツ以降の崩壊した世界における「唯一誠実な叫び」であると見なしたからです。
* 「解決」の拒絶
アドルノにとって、芸術が混乱を「解決」することは欺瞞(麻薬)にすぎません。真実の音楽とは、救済を拒み、世界の亀裂をそのまま音に刻印する**「否定の論理」**を貫くものでなければなりません。
* 結論
答えを急ぐヒンデミットとは対照的に、**「出口のない苦悩を、構成の力によって孤独に耐え抜く音楽」**こそが、病理に対する唯一の倫理的な回答であるとされました。
→便利な時代だね。3秒でAIが回答する。しかし次の世代の研究者はまた違った観点でヒンデミットを論考しているよ。