岡崎真氏 ピアノの細かいアクセントと調和した羽生の演技 フリーも期待(スポニチ)

【岡崎真の目】羽生の演技は素晴らしかった。9人中8人のジャッジが演技点の「音楽の解釈」で10点を付けた。アイスダンスではまれにあるが、シングルではほとんど見たことがない。

この楽曲は本来はバイオリンで使用されることが多いのだが、羽生はピアノのアレンジを選んだ。楽器の特性が違うため、ピアノは鍵盤にタッチするたびにアクセントが分かりやすい。羽生の演技はその細かいアクセントとピッタリ調和していて、音のずれを全く感じさせなかった。恐らくジャッジも同じように感じ取ったのだろう。

もちろん、羽生ならバイオリンでも上手に滑っただろうが、ピアノの方がより彼の雰囲気に合っている。一つ一つの音を大事にしてひとつもこぼさないように演技しているのが見て取れたし、それが10点につながったのだと思う。

もちろん、ジャンプも素晴らしかった。冒頭の4回転サルコーは抜群で、トーループの連続ジャンプは最初の4回転で回りすぎてジャンプの進行方向が途中で変わってしまったが、そこから難なく3回転を跳んでGOE(出来栄え評価)で大きなプラスにつなげた。トリプルアクセルも高さがあり、軸も真っすぐな文句なしのジャンプだった。

ケガの影響も全く感じなかったので、フリーでも素晴らしい演技が期待できそうだ。