現代作品の演奏に重点を置く団体による「現代音楽の古典」一挙演奏。
メンバーはいずれも驚異的なテクニックの持ち主だが、東洋系第1Vn、ユン・ペン・ジャオのリーダーシップは大きい。
シャープな音色だが、激しい箇所でもヒステリックにはならなかった。
そのジャオに次いで存在感があったのがチェロのアレクシス・デシャルム、決してのさばり出ないのに、その深く美しい音につい耳が行ってしまう。
ヴィオラのフランク・シュヴァリエは「演奏している」と全く感じさせず、音が常に自然現象か何かのようにそこにあった。
第2Vnのレオ・マリリエ(ベルント・ヴァイクル似?)はジャオと対照的に柔らかいきれいな音を出していた。
最後まで高い集中力に貫かれていたが、演奏中誰も汗をかかない。難解とされる後期作品もスイスイ体の中に入ってくる。
2人の日本人奏者は巧いがやや追随の立場をとっていたか。ソプラノは熱唱。
ほとんどの観客は50代以上だが演奏中、咳はきわめて少なかった。全席7500円、客入りは6割(全1100席)。