中央線沿線ヒゲ面ビンテージ屋(現オカルトピックアップ屋)の思い出

90年代中盤、オレはヒモ同然で(いやヒモそのもの)、ある女のアパートにどうにかして棲息していた。そこの近所にあるビンテージギター屋でのこと。
店に入るなり、オールバックを後ろで結わえた(今も同じだw)店主が寄ってきて言った。
「何をお探しで?」雰囲気に気圧された。多分、ご機嫌も悪かったのだろうと思う。
その頃も金などろくに持っていないオレは「い、いや、な、何、っていうか、ギターをみ、見せて頂こうと思って」引け目もあったし。
それを聞くなり店主曰く「何ィ〜、見せてほしいだとォ?」その後も何かブツクサと呟いていた。
オレは居たたまれなくなって、それでも店内のギターをひととおり見まわした後早々に退散した。
舐めくさった店主の態度に腹が立ったが、今ならばそれも人を見てのことだったのだとわかる。
幾星霜を経て、その店は現存するが、ビンテージギター屋としては開店休業状態だともきく。
店主は現在、高品質かつ、ちょっとオカルトまがい(そのもの)の信じがたい値段のピックアップ製作で名を馳せるwようになっている。
最近、そのピックアップを装備したギターを試奏する機会に恵まれた。
掲示板関係では散々な云われようだが、オレはとても気に入ったね。昔のロックのレコードで聴いたような音がしている。
今じゃそれを買うぐらいの金はあるけれど、でもやっぱり買わないな。今持ってるプリCBSに付け替える必要もないし。何よりも、
あの時の自分に申し訳ない気持ちになりそうだから。

教訓:貧しそうな少年もいつかは年を取り、大人になるのだよ。ギターショップ店主たちよ、くれぐれも油断めさるなw