社名にもなっているうま味調味料「味の素」は、グルタミン酸ナトリウム(MSG)が主な原材料。日本では、サトウキビなどから作られている。
1908年に東京帝国大学の池田菊苗博士が昆布だしのおいしさの正体がグルタミン酸であることを発見。その味を「うま味」と名づけ、後に甘味、塩味、苦味、酸味に続く基本的な味として認められた。
グルタミン酸はトマトやチーズ、ノリなど様々な食品に含まれ、体内にも存在する。つまり、私たちは日ごろから意識せずにグルタミン酸を口にしているわけだ。
にもかかわらず、製造されたうま味調味料にだけ、拒絶反応を持つのはなぜか。原因の1つに米国の科学者が1968年に発表した論文がある。
中華料理店で食事をした後に顔のほてりや頭痛などの症状が出たのは、MSGが原因──。「中華料理店症候群」と名づけられたこの症状は、後にうま味調味料を大いに苦しめた。
その後、多くの研究によって中華料理店症候群とMSGに何の因果関係もないことが科学的に示されたが、「風評」は消えないまま、今日に至っている。
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日本はどうか。日本でMSGは食品衛生法第10条に基づき、厚生労働大臣が安全性と有効性を確認した「指定添加物」に登録されている。
指定添加物は2018年7月3日時点で455品目あり、化学的合成品だけでなく、天然物も含まれる。
この指定添加物であるということが米国とはまた違った問題を引き起こしてる。「無添加イコール安心・安全」というイメージだ。
日本では「食品添加物不使用(無添加)」や「化学調味料無添加(無化調)」と書かれていると安心・安全だとイメージする消費者は多い。
実際、「化学調味料は使っていません」、「無添加のつゆです」などと掲げ、無添加であることを売りにしているラーメン店やそば店もある。
こうした風潮に対し、内閣府・食品安全委員会の委員を昨年まで9年間務めたお茶の水女子大学・基幹研究院自然科学系食品貯蔵学研究室の村田容常教授は
「添加物は安全性試験を通ったものしか認められていない。添加物を使うか使わないかは価値観の問題なので自由だが、
使ったら危ないということは決してない」と述べ、「添加物イコール危険」とみなす考え方を批判した。
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http://jp.reuters.com/article/ajinomoto-idJPKCN1RE0B3