意外にも自分のうんちを食べる犬は多いです。実際、アメリカのカリフォルニア大学デービス校獣医学部による最新の研究では、犬の年齢や性別に関係なく23%(約4頭に1頭)の犬が1〜5回は食糞しているのを飼い主さんが確認しており、6回以上食糞した犬は16%いました。(※)
犬の食糞は『成長すると共に見られなくなることが多い』ですが、上記の研究のようにいくつになっても食糞を続ける犬もおり、その原因はさまざまです。

犬がうんちを食べるのは自然な行為であり、異常行動ではありません。
母犬は子犬のお尻を舐めて排泄を促し、出てきたうんちを食べることで清潔に保ちますが、その行為を見ながら子犬は育つため、うんちを食べることは普通なこととして認識しています。
また、本来巣穴に仲間と身を寄せて暮らしていた犬は、外敵から身を守るため排泄は巣穴から遠く離れた場所で行います。
しかし、ケガや病気などで動けず巣穴で排泄した場合は、仲間の犬がそれを食べて巣穴を清潔に保ったり、外敵から排泄物の痕跡を消すといった行動が取られるのです。
こうした野生の名残りが食糞という行動を起こしているため、犬本来の自然な姿と言えるでしょう。

犬がうんちを食べるのは、ごはんの量や栄養が不足していることでも起こります。
排出したてのうんちは温かくウェットでニオイも立っているので、『お腹が空きすぎている犬にとっては空腹を紛らわせる』ごはん替わりです。

また、犬の体に必要な栄養素や酵素が不足しても、本能からうんちを食べて補おうとすることがあります。
ほかにも、
・老犬の場合、『認知症で空腹を感じて食べてしまう』こともある
・寄生虫に栄養を取られている
・ステロイドの副作用による食欲増進
といったことも考えられるので、ごはんの量や内容を見直しても改善が見られない場合は『獣医師に相談』しましょう。