慈悲の一番の特徴はなんでしょうか。
他者に無償で奉仕するということでしょう。
このような無償の奉仕は、多くの文化で見られるものです。
それは互いに奉仕しあうという贈与交換が人類に共通の経済的は行為であることから、
自らへの返礼を求めないケースというのが特殊なケースとして生まれている。
それは多くにおいて、日常の贈与交換に対して神的な行為とされ、純粋贈与と呼ばれます。
このような純粋贈与の起源の例を考えると、自然からの恵み、あるいは自然による破壊、すなわち天災などが考えられます。

自然を大いなる他者と考えた場合に、偶然に与えられた大きな恵みを他者に無償で分け与える、大きな災害に対して、他者が無償で助ける。
自然は神的なものとなると同時に、それを介在するものは神的な者となり、純粋贈与を行う神的な者となります。
これは純粋贈与の始まりの一つの物語です。

さらには、より能動的な例として、世界宗教では、積極的に、無償の奉仕が語られます。
キリスト教の慈愛、そして日本に伝わった仏教の慈悲など。
人類愛としての無償の奉仕が語られます。