いまだに日本人には危機意識が感じられない。

 
それを象徴しているのは、高速大容量の5G(第5世代)移動通信システムだ。5Gの
基地局という通信インフラは中国の華為技術(ファーウェイ)、スウェーデンの
エリクソン、フィンランドのノキアに独占され、日本企業は競争力を失っている。
5Gのスマートフォンでも日本メーカーは見る影もない。

危機的状況であるにもかかわらず、そう指摘する人はほとんどいない。今年のゴールデン
ウイークは10連休となった。残業の上限規制を盛り込んだ働き方改革関連法案は、
「働いてはいけない」と言っているに等しい。こんな状況では、日本と世界の差はさらに
開いていくことになるだろう。

世界は今、猛烈なスピードで変わっている。その変化には、利用できることがたくさん
ある。例えば、AI(人工知能)には、人の職を奪うという側面はあるが、むしろAIを
利用して新しい事業を展開するという発想をするべきだ。

小説『鏡の国のアリス』で、赤の女王は「同じ場所に留まるためには、一所懸命に走ら
なければならない。もし別の場所に行きたいのであれば、倍の速さで走らなければいけ
ない」と言っている。まことに正しい忠告で、今の日本のために言っているのではないか
と思えるほどだ。

日本人は眠りから目覚め、社会を変えなくてはならない。しかも受動的にではなく、
能動的にやらなくてはいけない。政府が何かやってくれるから期待しようという考えは
やめるべきだ。自分こそがプレーヤーであるという意識を持つ必要がある。