物質には実体がなく、中身は空虚である。少なくとも、世間の一般人が日常感覚で思うような意味では「存在」していない。

プロの物理学者はもちろん、現代の物理学にそこそこ詳しい人なら、この事実はみんな知っている。
当方は「幻影である」とか「立体映像にすぎない」というような言い方を好むけど、それは仏教思想やショーペンハウアー哲学その他から深い影響を受けてるせいでもあり、誰もがそういう表現をするわけではない。
でも、「物質には実体がない。中身は空虚である」ということに関しては、もはや現代の物理学では常識もいいとこ。
否定する人は誰もいないと言っていい。

問題は、その事実をどう受け止めるか。それをどう解釈するか、ということにある。
「この宇宙は、平面映像が投影されて3Dの立体になったものである」というのも、過激な解釈に思えるが、多くの物理学者が大マジメに語っている説のひとつ。
そうなると、「何が映写機なのか?」と思えるのだが、それは「ブラックホール」なんだそうな。

いずれにせよ、この宇宙が信じがたいほど大規模かつ緻密な、途方もない大仕掛けなのは間違いない。
だが、ひょっとすると、「途方もない大仕掛けに思える」というのさえ、巧妙に仕組まれた錯覚なのかもしれない。
こればっかりは、本当に分からない。