中世のイスラーム思想家であるイブヌ・ル・アラビーもまた物質世界の実在を否定しています

>感覚的事物の世界ということですが、常識的人間が認識するままのこの感覚的世界の本性を、
>イブヌ・ル・アラビーは存在の「夢」という言葉で、一挙にあばき出してしまう。
>普通の人間は、存在の実相を知らない、みんな存在の夢を見ているだけだ、というのです、夢−−実体性の夢。
>同じことを彼はまた、「幻想(ハヤール)」(khayal)という語でも表現します。
>日常的意識の見る存在世界全体を、一つの巨大な「幻想」と見做すのであります。
(井筒俊彦著『コスモスとアンチコスモス: 東洋哲学のために (岩波文庫)』 P79,80)

物質は存在しないというような認識は、(聖賢等と呼ばれる人々にとっては)本当に全世界共通のものなのです。