親しい人が去っていって、悲しくなる。
かわいいペットの猫が死んで、悲しくなる。

人はそれを、原因と結果だと考える。
つまり、「ペットが死んだから、悲しくなったのだ」と解釈する。

だが、実際にはそうではない。
悲しくなったのは、「ペットが死んだから」ではなく、「その状況に合わせて、副腎皮質がタイミング良くノルアドレナリンを発したから」というのが正しい。

何かが起きて、悲しくなった経験を何度もしていると、それが原因と結果だと考えるのが自然だ。
でも、それは本当の因果関係ではない。
実は、そう思わせるための演出にすぎない。
それが、「仮想体験」の仮想たる所以。