千葉雅也『デッドライン』発売
レベルが高い、レベルが低い、というのが父親の口癖で、僕もときどき言ってしまうのだが、
父から伝染した言い方だと自覚したのは就職してからだった。
つい言ってしまうのだが、あまり品がよくないなと今は思う。子供のころはごく自然に聞いていた。

従兄弟が、この煮物お母さんが作ったの?と聞くと、叔母が「え、おいしくない?」と答える。
なぜそこで、単に作ったかどうかのYes/Noで答えずにいきなり価値評価になるのか、と僕が指摘する。
この「先読み」は僕には奇妙に感じる。
2019年12月31日

叔母にお雑煮とパンどちらがいい?と言われ、少し悩んでお雑煮と言ったら、
畳みかけるようにハムエッグとかそういうの食べたかった?と言われ、
そんなこと一言も言ってないでしょ、欲しいものを欲しいと言ったんだよ、と言ったら、
遠慮してるのかと思って、と笑われる。その遠慮は意味不明だ。

他人にありもしない欲望を想定して先回りで誤った推測を言い、それに反発した者がそれを否定すると、
その否定に対するさらなる解釈が生じ……というのが親や親類がよくやっているコミュニケーション。
た ん な る 事 実 確 認をすればその無限回路は生じない。
2020年1月1日

欲望の問題としてネトウヨ化を見ると、何か欲望があるというより、
欲望がない、欲望が弱まった、あるいは退屈になった、というのが原因のように思う。
2020年1月3日

ガチ家父長制で生きている年寄りには個人対個人という見方ができず、
すべての人を家父長制との関係で意味づけるのが当然で、その外部は想像もできない
(その外部を考えさせようとすると「狂いそうになる」のだろう)。それは「イエ動物」であって、ミツバチとかアリに近い。

あと、親類の会話でイヤなのは、誰々はこうなっちゃってかわいそう、とか、
誰かニュースになった人をあれは悲惨だ、とか、人生を否定的に価値評価する会話。
「善悪の彼岸」を説明するのは面倒なので放っておく。
2020年1月4日