■「不作為の違法性」

それでは、出川がマリエに訴えられたらどうなるのか。マリエの暴露では、
出川は島田氏の“枕営業”要求の場に同席しながら「助けてくれなかった」立場だ。

「出川さんの場合、『不作為の違法性』を問われることになります。不作為とは
“自ら進んで積極的な行為をしないこと”で、積極的に18歳で怖い思いをしている
であろうマリエさんをかばったり紳助氏をなだめたりしたか、です。たとえば、目の前の
川で、自分よりも立場の弱い子供や高齢者らがおぼれていて助けなかったのは罪か、
と同じ議論になる。マリエさんのケースが真実なら止めなかったのは道徳的には
褒められませんが、違法性を問うのは難しいのです。いじめ裁判も、黙っていた
その他大勢のクラスメートは罪に問えません。ただし、紳助氏に頼まれて打ち上げ現場
に連れて行ったなら共謀罪で不法行為に当たります」(山口宏弁護士)

その場合も、マリエ側が他の芸人らから共謀の事実の証言を取ったり、メールなどの
物的証拠を揃えなければならない。現実的には、訴訟をしても罪に問えるのは
“実行犯”のみだろう。とはいえ、出川のような有名人は報じられただけで
社会的ダメージは大きい。