天皇や神の意を表すとされる表現に「すめら(皇)」というのがある。
統治することを意味する「す(統)べる」という表現との関連がすぐに連想
されるが、岩波古語辞典を引くと、「すめ」の「め」の母音と「すべ」の
「べ」の母音が違うので、これらが同一の語源であると考えることは
誤りと考えられると示唆しており、ネットで検索しても同様のことが
指摘されている。

https://kotobank.jp/word/皇-448702
>「すべ」という形を後世とることもあり、語源は動詞「すぶ(統)」と
考えられていたが、上代特殊仮名遣いの上からは、「すぶ」の語尾は乙類、
「すめ」は甲類なので、疑問である。<

しかし、このような考え方は、私には、「すめら」が表現として何を
表しているのかを完全に無視しているように思はれる。というのも、
日本語において、「す」は"let through"を想起させるような発音
として用いられており、「すめ」と「すべ」が。それぞれ、「す・む」
と「す・ぶ」の活用形として「め」と「べ」は互いに異なるものの、
双方の表現における「す」の用法は共通であると考えることが
できるからである。