統治権力を確立することが、みづから(身づ柄/自ら)の「ま(負/任)け」を、
相手側に「ゆる(許/赦)し」または「めぐ(恵)み」として認知させて、
安定的に、永続的に「ま(負/任)け」つづけることのできる仕組みを
構築することにあるとすれば、大いなるものによる「恩寵」/
「無償の愛による赦し」こそが本来の「純粋な贈与」であるなどと
するような考え方が、いかに全体主義的な統治支配のイデオロギー
そのものの反映であるか明確に理解できるはずだろう。そのような
考え方は、いくら言葉巧みに脚色されたところで、その本質において
国民のひとりひとりが生まれながらにして「天皇の赤子」として、
返すことのできない無限の恩恵を受けているというイデオロギー
と同様のものである。