問題の捉え方を根本的に誤っているのに、それを認めたくないから
つねに問題をずらして、その誤りに取り組むことを先送りにする。

その根本的な誤りとは、「全体は部分から構成されるので、部分に
分けられ、分けられた部分を組み立てれば全体を構成することが
できる」という、全体と部分の両方をともに(本当はそれは不可能
なので、実際には、交互に)物象化する捉え方だ。ところが、
「生きた現実は決して割り切れない。」そんなことは、本当は
誰でも知っている。全体を合理的/"rational"なものとして、
つまり、物象化した捉え方をするなら、それを構成しているはず
の部分は不合理/"irrational"なものとして現れ、逆に部分を
合理的/"rational"なものとして物象化して捉えるなら、
それによって組み立てられているはずの全体は不合理/"irrational"
なものとして現れざるを得ない。その問題を永久に先送りにする
ために考え出されたのが、全体は大きさのない点から成ると
する捉え方である。それにより、根本的な誤りに取り組む
ことが「無限」に先送りされる。