資本主義は、自然領域と経済領域との明確な区分を構造的に当然のものと捉える。
自然領域は、人間が私物化するための「原材料」をいつでも無料で供給する分野
とされ、一方の経済領域は、人間によって人間のために生産される価値の分野と
される。実のところ、この区分は資本主義と共に始まった。 それとともに、
精神的で社会文化的で歴史的な存在の人間と、物質的で客観的に与えられ、
歴史とは無関係な(人間抜きの)自然という既存の区別はより強固になる。
この区別がいっそう明確になったのも、資本主義以前の社会の解体と関係がある。

資本主義に先立つ世界では、社会生活のリズムは多くの点で自然のリズムと呼応していた。資本主義は人間を自然や四季のリズムから強引に引き離し、化石燃料を動力源と
する工業生産に、化学肥料で作物を肥大させる利潤追求型の農業に無理やり従事させた。