数理研究サークルでもあった「ℵ」は、そこに数理的な要素が濃厚にあるものであるのならば、形而上学の著作もその研究対象の一つになっていた。そこで今回は、ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」の著述をここで取り上げてみよう。

まず、この暗号列じみた著作は、ウィトゲンシュタインが第一次世界大戦中、オーストリア=ハンガリー帝国軍の兵士として前線で従軍しながら、草稿としてまとめたものである。