>>479
言語や表現などの発生に関して、吉本隆明などは、他者への伝達ではなく対象に対する自分の意識の表れと捉えたね。
ソシュールの言語学では発生経緯をあまり問題にせずに、すでにある内的な表現体系に音を乗せるという捉え方をしている。

乳幼児に接すれば明らかなように、言語も表現も対象と自分というところから発生しているのは間違いない。
日本の言語学では、鈴木や時枝などこの捉え方も多いようだ。

絵画や音楽の表現も同じだ。
対象と接した自分が何かを描きたくなるから描き始めるし、声を出したくなって歌い始める。

芸術とは自分と対象の、あるいは対象化された自分自身との感性の対話だ。
「社会的欲求と性欲や食欲」を土台としていないことは、乳幼児と接したことがあればわかることだ。