>>475
具体的に想定される「新しい社会構造」のイメージ
思想家ごとにニュアンスが異なりますが、代表的に論じられているのは次のような方向性です。

(1) 自動化と脱労働社会(post-work society)
AI・ロボティクス・アルゴリズムによって生産過程を徹底的に自動化し、
人間労働を必要最小限に減らす。
その結果、ベーシックインカム的制度や「自由時間中心の社会」への転換が可能になる。
→ スルニチェック&ウィリアムズ『Inventing the Future』(2015)がこの方向を提唱。

(2) 技術的抽象の再所有(technological repurposing)
現在は資本によって独占されているAI、金融アルゴリズム、クラウド・データ基盤などを、
公共インフラとしてオープンアクセス化・民主的制御する。
 資本主義の抽象機構を「脱資本主義的に再利用」する構想。

(3) 脱国家的ネットワーク社会
ブロックチェーンや分散技術などを通じて、
国家や企業を介さずに自律的な協働体(DAOなど)を形成する。
 国境・制度の「脱領域化」をポジティブに使い、分散的ガバナンスを探る。

(4) 人間中心主義の超克(ポストヒューマン的政治)
ニック・ランドやマッカイら右派・思弁的系統では、
加速の果てに人間的主体そのものを超える知的システム(AI、機械知性)が登場する可能性を指摘。
 それを「恐怖」ではなく「新しい進化段階」として受け入れる立場も存在。