「前方後円墳」という名称が認識の誤りであるのと同様に、「日本」が「朝鮮半島を」という捉え方には、認識の枠組みに誤りがある。「前方後円」と呼ばれる形象が表現しているのは、「上方」の円空としての「円」と「下方」の地の統治により整えられた「秩序」だ。「前方後円墳」が盛んに造成された時期には、日本列島は、まだ「日本」として形成されていなかった。後世に「日本語」となったことばも、統一されたものではなく、交易の言語として中国大陸から朝鮮半島、日本列島まで広い範囲で通用していたと考へる方が自然で、その時代に、各地に統治政体が存在していたが、そこで生活していたのは「日本人」ではない。現代の日本語につながることばを母語としていたとしても、それらの人々を「日本人」と見做すのは、時代錯誤である。