中国産レアアースのコスト構造(現状)
中国は世界最大のレアアース供給国であり、採掘から精製までのサプライチェーンが長く成熟しています。最新の報告では、中国産レアアース精鉱の平均的な市場価格(取引価格)が1トン当たり約3,600ドル(約50万円前後)程度とされています。これは低い人件費や大規模生産、環境対策コストを抑えてきた既存の産業構造が寄与しているためです。

一般社団法人 日本金融経済研究所
南鳥島レアアースの推定コスト
南鳥島周辺の深海レアアース泥については、まだ商業生産段階に達していませんが、いくつかの試算が存在します。
・比較的楽観的なシナリオでも、1トン当たり7,000ドル~70,000ドルという広いレンジのコストが想定されています。これは中国産の数倍~十数倍、場合によっては20倍近く高くなる可能性を示しており、採掘技術・輸送距離・海底からの揚泥・陸上での精製といった全段階のコストを含めた推計です。

・別の試算では、約2万円(約140ドル)程度までコストを圧縮できる可能性を示すモデルもありますが、この数値はまだ研究段階の技術前提に基づくものです。商業生産までの実証はこれから進められるプロジェクト段階であり、一般にどの程度実現できるかは未確定です。