浅田彰「柄谷行人と僕とでやっている『批評空間』でデビューした東浩紀も優秀だと思う。
でも、『群像』2月号で対談しているのを読んだりすると、 過大評価だったのかなっていう気もしてきた。
ともかく、あの程度の能力のあるやつがこんな幼稚な自意識過剰の子供のままかってところに、
ある種の世代的ギャップを感じる。」

田中康夫「どういうこと?」

浅田彰「つねに「僕を見て、僕を褒めて」っていうヒステリーなの。
それで、阿部が野間新人賞、東がサントリー学芸賞をもらったら、
それまでの不和も忘れて、喜びあってるわけ。お互い、ついに無冠を脱し、めでたい、と。
しかしそんなくだらない賞なんて欲しいと思う?
万一そう思ったって、普通そんな恥ずかしいことは隠すでしょ。
それを人前で喜んじゃうほど他人の評価に飢えているみたい。
阿部はいい意味で、優等生じゃない一匹狼的なところがあるからまだしも、
東はそれが見え見え。見ていて恥ずかしいよ。」