少し古めだが、今も支持層はこのようなものだと思ってる

冨田 宏治(とみだ こうじ)
関西学院大学法学部教授
2018年12月12日
月刊『住民と自治』 2018年11月号 より
維新政治の本質とは、大阪に広がる貧困と格差を「分断」へと転化させ、中堅サラリーマン層の弱者への憎悪の感情を組織化し、その「分断」を固定化したものだったのではないでしょうか。

「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」

維新政治の本質について考察する本稿の冒頭に、長谷川豊氏のこのおぞましくも衝撃的な発言を掲げることにしましょう。(略)
維新支持層については、橋下徹氏が自ら語った「ふわっとした民意」といったイメージや、ある種の都市伝説と化した「格差に喘ぐ若年貧困層」の支持という幻想が、いまだ払拭されきれていないように思います。しかし冒頭の長谷川発言からは、こうした発言に共感し、喝采を送る維新支持層の現実の姿が浮かび上がってくるのではないでしょうか。

そこに浮かび上がってくるのは、「格差に喘ぐ若年貧困層」などでは決してなく、税や社会保険などの公的負担への負担感を重く感じつつ、それに見合う公的サービスの恩恵を受けられない不満と、
自分たちとは逆に公的負担を負うことなくもっぱら福祉、医療などの公的サービスの恩恵を受けている
「貧乏人」や「年寄り」や「病人」への激しい怨嗟や憎悪に身を焦がす「勝ち組」・中堅サラリーマン層の姿にほかなりません。
https://www.jichiken.jp/article/0097/