直観は事実足り得るか?という問いに対して、
**答えは「場合による」**ですが、
多くの現実的な文脈では**「足りない」**というのが結論になりやすいです。

以下に、段階を踏んで理由を整理します。

### 1. 直観が「事実」として通用する条件

直観が事実として十分に機能するためには、以下のいずれかが揃っている必要があります。

- **訓練された直観**(expert intuition)
チェスのグランドマスター、熟練医師、外科医、消防士、プロのトレーダーなど、
何万時間もの**特定領域の経験**を積んだ人の直観は、
事実とほぼ同等に信頼できる(KleinのRecognition-Primed Decisionモデル、Dreyfusの熟練度段階論)。

- **非常に単純で繰り返しが多い領域**
「このリンゴは赤い」「今朝の空は青い」
→ 日常の極めて基本的な知覚レベルの直観は、ほぼ間違いなく事実として通用する。

- **進化的に安定した環境**
危険を即座に察知する(蛇を見た瞬間の恐怖反応)
赤ちゃんの泣き声への即時反応
→ これらは進化的に磨かれた直観なので、事実性が高い。