>>243

**原則は絶対ではなく「prima facie(一応の・仮定的)」なもの**(Rossの直観主義的実在論)
- 普遍的原則は存在するが、**「ceteris paribus(他の条件が等しければ)」**という条件付きで成り立つ。
- 例: 「殺人は悪い」は**prima facie duty**(一応の義務)として客観的に真だが、**他のより強いprima facie duty**(例: 自衛のための生命保護、多数の命を救う義務)と衝突した場合に**覆される**。
- 介入(例外規定)は**恣意的**ではなく、**客観的な価値の重み(weight)**や**状況の全体的評価**に基づく。
- Shafer-Landau(『Moral Realism: A Defence』)はこれを擁護:**自明な基本原則**(無垢な者の苦痛を楽しむのは悪い、など)は例外なしで真だが、**具体的な判断**では原則同士の**バランス**を取る。普遍性は**原則レベル**で保たれ、**適用レベル**で柔軟になる。

**普遍的原則は「一般原則」として存在し、例外は原則の適用範囲の問題**(非自然主義的実在論)
- 殺人禁止の原則は**「不正な殺人(unjust killing)」**として普遍的に真。
- 「正当防衛での殺人」は**「殺人」**の定義に**入らない**(または**正当化される**)。
- Parfit(『On What Matters』)は**Triple Theory**でこれを扱う:Kantianism、Contractualism、Rule Consequentialismの**最適な統合**で、**「optimificで合理的に拒否できない原則」**が普遍的に適用され、例外は**原則の合理性**内で説明される。
- 人為的介入ではなく、**道徳的事実の階層構造**(higher-order facts)で解決。

**例外の存在は普遍性を否定しない**(実在論の「部分普遍性」擁護)
- 普遍性とは**「すべての可能な世界で同じ原則が成り立つ」**ではなく、**「この世界の道徳的事実として、基本原則は例外なしで真」**。
- 例外に見えるケース(トロッコ、正当防衛)は、**複数の原則の衝突**で**一時的に一方が優位**になるだけ。原則自体は**変わらず真**。
- Shafer-Landauは**self-evident principles**(自明な原則)を挙げ、**「無垢な者を苦痛で脅すのは悪い」**などは**例外なし**で真。例外ケースは**下位原則の適用**で処理され、**普遍性が崩れない**。