>>595
したがって、苦痛への共感を基礎に置くことは哲学の本道であり、それを「情緒への滑り落ち」と断じること自体が、倫理学的な論証構造への誤解に基づいています。


ベネターの「非対称性論証」の本質的否定の失敗

​現代の反出生主義(特にデイヴィッド・ベネターの理論)は、感情論ではなく、以下の厳密な論理的非対称性に基づいています。

​苦痛が存在することは「悪」である。
​快楽が存在することは「善」である。
​苦痛が存在しないことは、その苦痛を被る人がいない場合でも「善( benign: 悪くない)」である。

​快楽が存在しないことは、その快楽を奪われて不利益を被る人がいない限り「悪ではない」。