規範導出における「原初的直観」と「メタ倫理学的正当化」の混同

​反論(686等)は、倫理学における「存在論的前提」と「方法論的拡張」の区別を決定的に誤認しています。

​ベネターの反出生主義の核心は、通常の道徳主体が内面化している「危害原則」や「他者尊重の義務」を、その論理的一貫性を極限まで押し進めることによって「非存在」の領域へと射影する試みにあります。

​スレが提示した「01(普遍的倫理規範)から02(ベネターのロジック)を介して03(生の有意性)へ至る」という三段階のフレームワークは、この動態的な正当化プロセスを構造的に記述したものです。

​それに対し、批判側が提示した言説は単に以下のような循環論法的なカテゴリーエラーに終始しています。

『被加害主体の存在を前提とする悪化条件の必要性』