>>700
​これを可能世界意味論(Possible Worlds Semantics)の枠組みで再定式化します。

​現実世界 W_1
主体 S が存在し、確率論的に不可避な苦痛を経験する世界。

​可能世界 W_0
主体 S が現出せず、非存在のままである世界。

​W_0 において、苦痛は「不在(absent)」です。この不在は、W_1 において S が被るであろう「悪(Bad)」の実現を反事実的に阻止しているという一点において、W_1 に対する優位性(comparative advantage)を持ちます。

これが「苦痛の不在は善である」の真意です。