>>153
だから批判の急所はこうなる。
将来子の苦痛を真面目に考えよという要請それ自体は、一定の射程を持つ。
だが、そこからただちにゆえに一般的に出生は禁圧されるべきだへ飛ぶのは別問題だ。そこには少なくとも三つの跳躍がある。

第一に、まだ存在しない主体に対して、どのような意味で「加害」が成立するのか。
第二に、どの程度の苦痛可能性で出生が禁止相当になるのか。
第三に、その判断権限を誰が持つのか。
この三点が曖昧なまま「産むな」の規範だけが肥大化すると、反出生主義は倫理ではなく、事後的に人を責めるための高圧ノイズになりやすい。