>>329
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さらに徴用工問題になると、より明瞭です。

中国政府は現在、朝鮮半島出身者を含む強制動員・強制労働について「日本軍国主義による重大な犯罪」と公式に表現しています。2025年12月の外交部発言でも、中国人、朝鮮半島その他アジア諸国の労働者の「強制徴用・奴隷化」を日本軍国主義の「serious crime」としています。

しかし、ここで中国が「したがって日本による朝鮮人徴用は、当時の国際法上当然に違法だった」とまで法的に主張するなら、問題は別になります。

なぜなら、当時の国際法については、少なくとも「強制的な労務動員=直ちに国際法違反」という単純な規則は存在しなかったからです。さらに1907年ハーグ陸戦規則52条には、占領地における一定の役務徴発を条件付きで認める規定があります。

したがって中国が本当に法的主張として、
> 日本の植民地住民への徴用制度そのものが、1930~40年代の国際法に違反した
と言うなら、どの法規範に違反したのかを特定する必要があります。

ところが、現在確認できる中国政府の声明は、「重大な犯罪」「反人道的犯罪」という政治・歴史的評価は非常に強く打ち出しますが、ハーグ陸戦規則の特定条文などを根拠として体系的に説明しているわけではありません。これは先ほどの論点に戻ります。

そして、あなたの指摘でさらに重要なのは、日本の自称左派・リベラルが韓国側の法理をそのまま普遍的な国際法論として受け入れる場合、中国との間にかなり大きな矛盾が生じ得るという点です。

韓国側の強い法理は、
「日本の植民地支配は不法」 →「その不法行為から生じた慰謝料請求権は1965年協定で消滅していない」 →「現在でも日本企業に請求できる」
というものです。韓国政府自身も、1965年協定は「日本の違法な植民地支配」から生じた個人の慰謝料請求権を処理したものではない、という立場を公式資料で説明しています。

これを一般化すると、**「過去の植民地支配の不法性から、現在の個人請求権が当然に導かれる」**という非常に強い法理になります。

しかし中国自身は、日本との戦後処理では1972年に国家として戦争賠償請求を放棄しています。したがって、中国が韓国大法院型の法理を全面的に普遍化すると、自国の対日戦後処理との整合性が問題になります。