>>360
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したがって、「消費税が逆進的だから悪い」というだけでは税制全体を評価できません。実際、OECDの古い比較研究では消費税は可処分所得ベースではかなり明確な逆進性を示すという結果もあります。

そして、ここから給付付き税額控除の評価が分かれます。

立憲民主党系の給付付き税額控除案は、単純に「消費税が逆進的だから、それを完全に相殺する」という発想だけではありません。2023年提出案では、中低所得者について一定額を所得税から控除し、控除しきれなければ現金給付する仕組みが想定されています。

この制度には、消費税の逆進性対策以外にも意味があります。

第一に、低所得勤労者への所得移転。

第二に、社会保険料負担を含めた「手取り」の底上げ。

第三に、所得税・社会保険料・給付を一体化した再分配制度を作ること。

実際、現在の政府の2026年の基本方針でも、給付付き税額控除は単純な消費税対策ではなく、中低所得の現役勤労者の純負担率を改善し、就労インセンティブを高める制度として位置づけられています。

したがって、この意見を分解すると、

「消費税には単年度所得ベースほど単純な逆進性はない」→ 妥当。

「生涯所得ベースでは中立に近づく」→ かなり妥当。

「生涯所得ベースなら場合によっては累進的にもなり得る」→ 条件次第で妥当。

「したがって逆進性はごくわずか」→ 一概には言えない。

「だから給付付き税額控除は最初からナンセンス」→ 妥当ではない。

特に最後の飛躍が問題です。