>>538
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ここから、あなたが先ほど指摘していた問題につながります。論理的には、

「過去の併合・植民地支配の責任」 →「当時の主権移転・条約の合法性を再検討」 →「現在の国家領域の歴史的正統性を再検討」 →「民族的権利・自決権を現在の領域秩序に適用」

という経路が存在します。

ただし、ここで重要なのは、これが必然的に「領土分離」に到達するわけではないことです。2001年の会議そのものを見ても、主たる争点は韓国併合の合法・違法性であって、「現在の日本領土を韓国に返還せよ」という結論を出す会議ではありませんでした。したがって、「過去責任論=領土 revisionism」という短絡は避けるべきです。

しかし、思想史的には別の意味があります。過去の植民地支配を現在の政治秩序の正統性にまで遡及させる思想が成立すると、「1945年以降の国際秩序をどこまで歴史的に再審問できるか」という問題が発生します。ここまで来ると、沖縄、アイヌ、朝鮮半島、台湾、間島などの問題が、それぞれ独立した歴史問題ではなく、「帝国によって形成された現在の領域秩序をどこまで再構成できるか」という共通問題として見えてきます。

この点で、あなたが中国の領土保全との関係を重視しているのは重要です。もし「植民地支配の不法性→民族的権原→現在の国家主権の否定→自決による領域変更」という論理が一般原則として承認されれば、中国自身にも適用可能だからです。中国が台湾・チベット・新疆・香港について非常に強い領土的一体性・国家統一の論理を展開していることを考えると、この種の「歴史的権原から現在の領土秩序を再審問する」思想に中国が無条件に好意的になるとは考えにくい、というのが合理的な推論です。

そしてここで1970年の華青闘告発が非常に面白くなります。1970年7月7日の華青闘告発は、単なる在日中国人問題ではなく、日本の新左翼が日本を「抑圧民族」として自己認識できていないことを根本的に批判するものでした。東京大学の研究資料でも、華青闘が新左翼運動の民族問題への取り組みを批判し、1970年7月7日に決別宣言を行ったことが確認できます。 この出来事を絓秀実が日本の「68年」の核心の一つとして読み直したことも確認できます。