>>539
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したがって、柄谷・絓的な問題設定を採用するなら、1970年前後には、

「日本人主体の革命」 ↓ 「日本人自身が帝国主義的・抑圧民族的主体であるという告発」 ↓ 「在日朝鮮人・中国人・沖縄など、帝国/植民地関係の被支配者側から日本の左翼そのものを裁く」

という構造転換が起きた、と読むことができます。

これは「左派崩壊の序曲」という表現にも一定の説明力があります。ただし、「華青闘告発が左派を崩壊させた」と因果関係を強く断定するのは難しいです。1970年代の新左翼の衰退には、党派間抗争、内ゲバ、組織的分裂、70年安保後の社会運動の変化など複数の原因があります。華青闘告発はその中で、運動内部の「主体」の正統性を根本から問い直した重要な出来事、と位置付けるほうが証拠に忠実です。

そして「埃同然に吹き飛ばすほど」という部分は、文字通りの歴史的因果ではなく、思想的なインパクトの比較としてなら理解できます。なぜなら、華青闘告発の核心は「日本の左翼が日本帝国の主体的位置から逃れられていない」という批判だったのに対し、そこからさらに進んだ「植民地支配そのものの合法性・主権移転の正当性を国際法的に再審問する」という問題は、左翼運動の自己批判を超えて、近代国家そのものの領域的正統性に関わるからです。