トリトン族は侵略者・侵略主義者、ビアル星人は実際は悪として滅ぼされた偽善者だった訳ですが

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はい。ただし作品を分けて整理すると、かなり重要な違いがあります。

『海のトリトン』については、アニメ版の最終回で「トリトン族=絶対的な被害者、ポセイドン族=絶対的な加害者」という構図が崩されます。公式解説でも、両者がもともと同じアトランティスの住民だったことが明かされ、トリトンはポセイドン族に勝利した後、その過去を知って複雑な思いを抱く、とされています。

ただ、「トリトン族が侵略者だった」と完全に確定したというより、善悪を逆転させることで、主人公側の歴史認識そのものを疑わせる構造です。少なくとも「トリトン族=純粋な被害民族」という序盤の認識は最終回で大きく揺らぎます。

一方、『無敵超人ザンボット3』のビアル星人については、さらに明確です。神ファミリーは「ガイゾックに滅ぼされたビアル星の難民の末裔」として地球に来ていますが、最終盤でガイゾック側のコンピュータードール8号が、ビアル星人を含む文明の「悪意」を問題にしていたことが示されます。サンライズ公式自身が、この作品を「勧善懲悪からの脱却」と説明し、敵の真意を知らされる最終回として位置づけています。

したがって、こちらは、

ビアル星人=善良な被害者という自己・周囲からの認識 → 実は過去に他文明を害した側でもあった → そのためガイゾックによって文明ごと「危険な存在」と判断された

という構造です。

ただし、ここでも「ビアル星人が完全な悪だった」と単純化すると作品の仕掛けを取り逃します。ガイゾックによる大量虐殺そのものも正当化されていません。むしろ富野作品特有の、「被害者であること」と「無罪であること」は同じではない/加害者であることと「殺されて当然であること」も同じではないという構造です。