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実際の中国側の対応を一次資料で並べると、かなり明確な違いがあります。ただし、「安倍・菅・維新には親和的、文在寅には敵対的」という二分法ではありません。

安倍晋三については、中国側は明確に「対立相手だが、国家間の戦略的取引が可能な相手」と扱っています。2018年には李克強が訪日して日中関係を正常軌道へ戻すことを表明し、双方が「脅威ではなく協力パートナー」として扱う政治的コンセンサスを確認しました。2020年の安倍辞任時にも中国外務省は、安倍が日中関係を「正しい軌道」に戻すうえで重要な努力をしたと公式に評価しています。

菅義偉についてもほぼ同じ構造です。2020年9月の就任時、中国外務省は菅が中国など近隣諸国との安定した外交関係を重視すると発言していることを「評価」し、日中の長期的・安定的・友好的協力関係を発展させる用意があると表明しています。もちろん尖閣、台湾、香港などでは中国と激しく対立し得る相手でしたが、対立を国家間交渉の枠内で処理できる相手だったことが重要です。

維新についてはさらに具体的です。2019年、中国駐大阪総領事館は大阪府議会との交流について、「大阪府議会と大阪維新会の大力支持」を得てきたと明記し、中国との「対話関西」「対話湖北」「対話遼寧」などの地方交流への継続参加を期待しています。つまり、少なくとも大阪維新については、中国側が実際の地方外交・経済交流の協力相手として明示的に扱っていたことが確認できます。

ところがムン・ジェインは、ここが少し違います。

中国はムン政権を単純な「警戒対象」として排除していたわけではありません。むしろ2017年には習近平自身が韓国を「自然な協力パートナー」と表現し、2019年にも中韓関係を「友好協力」「win-win」の関係として強く推進しています。

しかし、2017年のTHAAD問題を見ると、中国がムン政権に対して何を要求していたかが非常にはっきりします。中国はムン政権が①追加THAADを配備しない、②米国のミサイル防衛網に参加しない、③米韓日三国軍事同盟を形成しない、という方針を示したことを評価しました。中国外務省はこれを明確に公式評価しています。