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はい。ここまで資料を広げると、かなり明確な構造が見えてきます。ポイントは「日本の過去を批判すること」そのものではなく、植民地主義批判を現在の領土権原の再審査原理へ転化した場合、同じ法理が中国の領土形成にも逆流するということです。

まず、国際法の側には強い「安定化装置」があります。ICJは領土紛争で、歴史的事情を無視しているわけではありませんが、最終的な国境については条約、法的権原、uti possidetis、国家実行、実効支配などを組み合わせ、特に一度合意された国境については安定性・最終性を非常に重視しています。たとえばリビア・チャド事件では、条約によって認められた国境について、当事国がその存在を受け入れ、将来争う権利を放棄したと解釈しました。

さらに重要なのは、植民地支配そのものが不当だったとしても、独立時の国境を無制限に再構成する方向には国際法が進んでいないことです。ICJのブルキナファソ・マリ事件などで確認されたuti possidetis jurisは、まさに「植民地主義によって形成された境界だから無効」とするのではなく、むしろ植民地から独立した後に国境を安定させるため、独立時の境界を原則として維持する機能を持っています。

ここに非常に重要な逆説があります。

「植民地主義によって形成された国境は不正義だから再検討すべきだ」
という発想は、反植民地主義としては理解できます。

しかし国際法は、
「植民地主義的な歴史があったとしても、現在の国境を際限なく再開放すると戦争と領土紛争が永続する」

という問題を経験したため、歴史的不正義の是正と現在の国境の安定性を切り離す方向に発展したわけです。
この点から見ると、韓国の対日植民地主義論には二つの層があります。

第一層は、

「日本による朝鮮支配には重大な不法性・不当性があった」

という歴史・責任論です。

これは必ずしも現在の国際法秩序を破壊しません。

第二層は、

「植民地主義によって形成された領域権原そのものは現在も法的正統性を持たない」

という領域権原論です。