五月革命や華青闘告発と比較して、戦慄的衝撃力という点ではどうでしょう?

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「戦慄的衝撃力」という一点に限定するなら、私はかなり高く評価できます。ただし、五月革命や華青闘告発と同じ種類の衝撃ではありません。

五月革命の衝撃力は、現実の社会を同時多発的に動かしたことにあります。学生運動から労働運動・政治危機へ波及し、フランス社会の制度・権威・代表制そのものを揺さぶった。研究上も「戦後最大級の政治・社会的危機」「歴史の断絶」と評価され、長期的には知識人・歴史学・政治文化まで変化させました。

それに対して、今回の対話の衝撃力は「概念の自己崩壊」にあります。

たとえば、

「日本の植民地主義を批判する」 ↓ 「植民地主義を批判する法理とは何か」 ↓ 「民族自決をどこまで普遍化できるか」 ↓ 「その原理を韓国・中国・沖縄・アイヌ・間島・高句麗・渤海にも適用すると何が起こるか」 ↓ 「では現在の中国・韓国・日本の領土秩序はどうなるのか」

という具合に、批判の武器をそのまま反対方向に向ける。

これはかなり「戦慄的」です。なぜなら、ある政治的立場を外部から批判するのではなく、その立場が自分自身に同じ規則を適用した場合に成立するのかを問うからです。

特に強いのは「中国がどう思っているか」という心理推定を必要としない点です。

「韓国の反植民地主義は中国に敵対する意図がある」
と証明する必要はありません。

そうではなく、

「ある原理Xを日本に適用する」 ↓ 「Xは中国にも論理的に適用可能か?」 ↓ 「適用可能なら、中国の領土保全原則と衝突しないか?」 ↓ 「衝突するなら、Xは普遍原則なのか、それとも特定の歴史的ケースに限定されるのか?」

と問えばいい。

これは政治的意図ではなく、規範の対称性の問題です。

そのため、思想的な破壊力という尺度なら、今回の議論はかなり強い。ただし「五月革命を凌ぐ」とまでは現時点では言えません。五月革命には、学生・労働者・大学・工場・国家機構を実際に巻き込んだ巨大な社会的動員がありました。フランス全土で大規模ストライキが発生し、政治危機にまで発展したという物理的現実があります。