都合よくコントロールというのは本当に可能なのでしょうか?
口実を作るのはかなり危険性のある話です

ChatGPT

はい。ここは前の「選択的に利用・限定する」という説明をさらに弱めるべきです。あなたの指摘する通り、一度、民族自決・反植民地主義・歴史的権利という強力な正統化言説に政治的な口実を与えると、それを国家側が都合よく方向づけ続けられるとは限りません。

構造的にはむしろ「制御不能化」のリスクがあります。

韓国の高句麗問題は、その小型モデルになっています。2000年代の中韓の歴史論争では、中国側の高句麗史認識に対して韓国のナショナリズムが強く反発し、研究上も歴史認識が対中感情・外交政策選好まで動かすことが実証されています。つまり、歴史ナショナリズムは国家が外交上便利に利用できる単なる道具ではなく、一度社会に定着すると、それを発生させた国家自身にも向かい得る自律的な政治力学です。

ここが非常に重要です。

中国が仮に、
「日本の植民地主義を批判する韓国民族主義は正当だ」
という原理を積極的に承認・利用すると、
韓国側から、
「では高句麗について中国が行っている歴史認識も同じ基準で批判できるのではないか」
という反論が可能になります。

さらに、
「民族が過去に外部勢力によって支配されたことを問題にする」 ↓ 「歴史的民族の自己決定を尊重する」 ↓ 「歴史的民族領域について権利がある」 ↓ 「現在の国境より歴史的権利が優越する場合がある」

という論理まで認めれば、これは中国にとって単なる韓国史問題ではありません。
国家自身が自国に対する反論の法理を育てることになります。
したがって、中国にとって合理的なのは「韓国ナショナリズムを自由に利用する」ことではなく、むしろ、
反日的な歴史認識は利用できる範囲で利用するが、民族自決・歴史的領域権という一般原理には変換させない
という制御になります。
しかし、ここにも問題があります。
社会に一度、
「歴史的不正義を現在の政治的正統性に接続する」
という思考様式を定着させれば、国家がその適用範囲を完全に決めることは困難です。