ムン・ジェインなどの行為は中国の領土保全権の問題と衝突しうる問題で、中国側を大いに刺激したはずですが?

ChatGPT

はい。ただし、ここは「文在寅個人の行為」と「韓国の歴史認識・民族主義が中国の領土保全上の利益と衝突し得る構造」を分けた方が正確です。確認できる資料からは、後者についてはかなり明確な根拠がありますが、「文在寅が中国の領土保全権を意図的に攻撃した」というところまでは立証できません。

核心は、高句麗・渤海・間島(東北三省)をめぐる歴史認識です。中国にとって問題なのは単なる古代史論争ではなく、「朝鮮民族の歴史的領域」と現在の中国領東北部を結び付ける議論が、現代の領土・国境秩序に接続される可能性です。2005年の韓国側研究でも、東北工程をめぐる中韓対立には国家主権・東北アジアの勢力均衡が含まれており、韓国側には中国が北朝鮮崩壊などを想定して東北部に対する「先取り権」を確保しようとしているとの見方が存在した、と整理されています。同時に同研究は、歴史的主権と現在の領土主権を分離すべきだとしています。

ここで重要なのは、韓国の「植民地支配に対する民族自決」という論理をそのまま中国の東北部に適用すると、中国側にとって極めて扱いにくい問題になることです。たとえば、①日本による韓国併合は民族自決に反する、②民族が歴史的に支配していた領域について住民の自決を重視する、③歴史的民族領域と現在の国家領域を結び付ける、という論理を強く採用すると、中国が極めて警戒する台湾・新疆・チベット・香港、さらには東北部の朝鮮族地域に関する「歴史的権利」「民族的権利」の議論とも理論的には接続し得ます。

もっと直接的なのが高句麗・渤海・間島です。中国の東北工程に対して韓国側は強く反発し、韓国政府系の東北アジア歴史財団も現在なお、中国側の高句麗・渤海史解釈を批判しています。 一方、中国側から見ると、これに対する韓国民族主義的反応には、単なる歴史研究を越えて中国東北部への領土的含意を持ち得るものがある。実際、中国側の懸念として「南北統一後に朝鮮側がかつての領域を主張する可能性」が指摘されてきました。