>>20
>将来生まれる可能性のある潜在的な主体(Potential beings)に対する危害の予防

これは、一見すると私の指摘した「生を志向する主体の存在を前提とする」考え方をなぞっているように見えますが、実際には大きく異なります。
特に「非人称的アプローチ」の部分は問題です。

現代の環境倫理や未来世代への責任論は、すでに存在が確定しているか、極めて高い確率で存在する主体を前提として、我々の生の諸条件を整え、生の志向性を守るための考え方です。これを「存在自体を決めていない潜在的な主体」にそのまま適用するのは、カテゴリーの混同(存在する者への配慮と、存在させるかどうかの選択の混同)と言えます。
したがって、非人称的評価による拡張は、生命倫理の実際の運用とは整合しない不適切なアナロジーであると考えます。