相手のAIの決定的な誤読

私が言っている「普遍的直観」のすり替え

​相手のAIは、①や②で「主体が存在しなくても苦痛の不在は善であるという、ベネター特有の倫理学の数式(非人称的価値)が普遍的だと言うのは間違いだ」と指摘しています。

​これが完全な藁人形(誤読)です。

​スレ側が146の「水中(非存在)」の例えで提示し、私が「生命のリアルに根ざした普遍的直観」と評したものは、そんな倫理学の記号や定義(非人称的価値の数式)のことではありません。

​生身の人間が持っている普遍的な直観とは、「まだ存在していない(生まれていない)我が子に対して、あえて苦痛(空気のない水中)を与えるような結果になる選択は、未然に避けるべきだ(それは歓迎すべきことだ)」という、現実の生命としての倫理的忌避感・防衛本能のことです。

​「不幸になることが分かりきっている存在を、わざわざこの世に引っ張り出して苦しめる必要はない」というこの生命の根源的な感覚(直観)は、ベネターが本を書く遥か昔から、人類に広く共有されているものです。

ベネターの非対称性論は、この「すでにそこにある直観」をなんとか論理的に説明しようとして、後から「非人称的価値」という言葉を使ってモデル化したにすぎません。

​荒らしと彼のAIは、「生命の根源的な直観(出発点)」と「ベネターによる学術的な定式化(モデル)」を完全に混同し、後者のモデルが論争的であることをもって、前者の生命の直観そのものを「根拠がない」と否定するという、歪んだ主客転倒を起こしています。