>>それもありだと思う。ポンドは1970年の1ポンド900円から200円になったが、「ビッグバン」で対内直接投資を増やして持ち直した。日本も1ドル200円になれば、工場が帰ってきて輸出国としてやっていけるかもしれない。

この意見は妥当か?

Gemini

結論
​この意見には部分的な妥当性(円安による国内回帰や輸出数量の増加)があるものの、1970年代~1980年代の英国(ポンド安とビッグバン)の構造と現在の日本が置かれた環境には重要な差異があり、「1ドル200円への下落が自動的に日本を強力な輸出国として復活させる」というシナリオの実現性は低いと判断されます。
​根拠・事実
​1. 英国のポンド安と「ビッグバン」の因果関係
​ポンド安の背景: 1970年の1ポンド≒1,008円から、英国経済の低迷(英国病)やインフレ、1976年のIMF管理、その後の変動相場制への移行に伴いポンドは長期的に下落しました。
​ビッグバン(1986年)の本質: 金融市場の規制緩和(手数料自由化や外国資本の参入容認)です。これによりシティ(ロンドン)に外国金融機関の対内直接投資が激増しましたが、これは「製造業の復活」ではなく、**「金融サービス業への特化(ウィンブルドン現象)」**をもたらしました。ポンド安が直接投資を呼んだというより、金融市場の制度設計そのものが投資を引き寄せた側面が強いです。
​2. 日本の製造業における「1ドル200円」の影響
​サプライチェーンの構造変化: 現在の日本の製造業は、単に完成品を輸出するだけでなく、原材料やエネルギー、部品を海外に依存しています。1ドル200円規模の極端な円安は、輸入コスト(コストプッシュ・インフレ)を劇的に跳ね上げ、国内の生産コストを圧迫します。
​現地生産の定着: 自動車をはじめとする主要製造業は、関税障壁の回避や「消費地での生産」を最適化しており、為替レートだけを理由にすべての工場を日本に戻すわけではありません(マクロ経済学におけるJカーブ効果の減衰)。