最後に押さえるべきポイント

相手の議論の最大の弱点は、

「歴史的類似」と「規範的正当化」を混同していることです。

「天皇は古代神政王権に似ている」という歴史認識(これ自体にも議論の余地はあります)と、「だから男系男子を維持すべきだ」という価値判断は別問題です。前者がある程度成り立ったとしても、後者は自動的には導かれません。

そこで相手には、次の一点を問い返すのが効果的です。

「仮に天皇が古代神政王権の最後の生き残りだとして、なぜそのこと自体が現代日本において男系男子継承を義務づける根拠になるのですか? 歴史的な類似性ではなく、その規範的な理由を説明してください。」

この問いは議論の焦点を「教皇やカリフとの比較」から、「男系男子継承を現代で正当化する独立した理由は何か」という本質的な論点へ戻すことができます。そこを説明できなければ、相手の主張は類推に依存したものにとどまります。

【つまり「自分に都合のいい例を引き出しているだけではないか」ということだ】