>>623

>>そして実際に書こうとしたとき、宮本顕治議長(当時、現在は故人)から指示がありました。
 その時の衝撃は、いまでも忘れられません。
宮本さんの指示は、一言でいえば、市民団体がいろいろな要求を出しているが、政権をとった時のことを良く考えて対応しなさいということでした。野党だからといって、政治的にも経済的にも、できないことを約束してはならないということでした。

国内外から出されている補償の求めに全部応えるとすると、すごい金額になることが予想されていましたが、それでいいのかということです。
 
 もちろん、被害者の方々の要求を第一に考えれば、それらすべてで満足する補償をということになるのでしょう。そして、それだけのものを補償しようとすれば、国民全体のために社会保障や暮らしを充実させる政府予算を組もうと思っても、それが難しくなるのではないかというのが、宮本さんの指示の核心でした。

 「提言」が公表されたあと、補償問題に取り組んでいたある団体から、「なぜわれわれの補償要求について触れられていないのか」という抗議が寄せられました。「提言」は、ただ基準となる考え方を示しただけであって、個別の案件について「これは補償するがこれはしない」と判断したものではなかったのですが、共産党はすべての要求に応えてくれると思っていた方々には、それなりの衝撃だったのだと思います。

要するに、こういうことです。政権をとったら、国家と国家の関係は、それを評価するにせよしないにせよ、国家同士がで結んだ条約が基本となるのであって、そこを飛び越えてはいけないということでした(そういう内容だったということであって、こんな言葉を遣いを宮本さんがしたわけではないと思いますが)。