>>61
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例えば、

「住民には自らの政治的地位を決定する権利がある」 「歴史的に支配された民族・地域には自己決定権がある」 「中央政府が地域住民の意思を無視して支配してはいけない」 「植民地主義・強制的併合には反対する」

という原理を沖縄について認めるなら、同じ原理を台湾にも適用することが可能になります。
ところが中国はそれを認めない。

したがって、
沖縄では「住民の自己決定」を重視する 一方で、 台湾では「中国の領土的一体性」を優先する
ということになります。

もちろん、この二つを国際法上区別すること自体は可能です。なぜなら自決権は一般的な「どんな地域でも住民投票をすれば独立できる権利」ではないからです。ICJもコソボ事件で、植民地支配・外国による支配などの文脈と、それ以外の一方的独立宣言を区別しています。また領土保全原則が国際法秩序の重要な原則であることも確認しています。

したがって、「沖縄と台湾は国際法上まったく同じだ」という結論にはなりません。
しかし、ここで重要なのは日本左派側の政治的・倫理的原理です。
もしその原理が「国際法上の自決権」だけなら、沖縄と台湾を区別することは可能です。

しかし、
「民族・地域住民の自己決定」 「反植民地主義」 「歴史的支配への批判」 「中央政府による強制への反対」
をより一般的な倫理原理として掲げるなら、台湾を完全に中国の国内問題として扱う中国の立場とは衝突しやすくなります。

ここが構造的なポイントです。
さらに沖縄を入れると、中国自身の立場にも緊張が生じます。

中国は尖閣問題を論じる際、沖縄・琉球の歴史を持ち出します。中国外交部の公式文書は、1951年のサンフランシスコ平和条約、米国による琉球統治、1971年の日米沖縄返還協定などを取り上げ、「日本が尖閣を沖縄県に含めたこと」を中国領土問題の文脈で批判しています。

ここで中国側が、
「歴史的な琉球王国の地位」 「日本による琉球併合」 「米日による戦後の領域処理」
を問題化すること自体は、中国の尖閣に関する主張として理解できます。