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しかし、この歴史認識をさらに一般化すると、
「歴史的に併合された地域には現在の国家の領土保全を超える自己決定権がある」
という議論に接近します。
それを台湾に戻すと、中国自身が非常に困る。
つまり中国にとっては、
尖閣・琉球問題では「歴史的支配」「戦後処理」「住民の意思」を相対化材料として利用できる
一方、
台湾問題では「歴史的連続性」「国家統一」「領土保全」を絶対的に強調する
という非対称性が生じます。
これは「中国が嘘をついている」という意味ではありません。国際政治では普通に見られる、異なる法的カテゴリーの使い分けです。
しかし、普遍主義的な左派思想から見ると問題になります。
ここで福島瑞穂のような日本左派の典型的な政策理念を見ると、実際に「国民主権」「基本的人権」「平和主義」を基本理念として掲げ、「沖縄を犠牲にしない」という政治理念を明示しています。
つまり、この系統の政治思想を評価する場合には、
「中国に反対しているか」 「中国に親和的か」
という二分法ではなく、
①国家主権 ②領土保全 ③住民の自己決定 ④反植民地主義 ⑤人権の普遍性 ⑥反軍事・反基地 ⑦非介入
の7原則を個別に比較する必要があります。
すると、かなり面白い結果になります。
中国と日本左派が一致しやすいのは、
「米軍基地への批判」 「日本の軍事力強化への批判」 「沖縄の基地負担」 「米国中心の安全保障体制への批判」
です。
しかし、
「台湾住民の自己決定」 「香港の政治的自由」 「チベット・新疆の民族・人権問題」 「中国による領土問題への武力行使」 「中国国内における政治的自由」
まで普遍的原理を適用すると、急速に衝突します。
逆に、中国の立場と親和性が高いのは、
国家主権 領土的一体性 非干渉 分離主義への反対
です。
ところがこれらは、日本左派が沖縄問題などで国家権力を批判するときに用いる「住民の権利」「自己決定」「中央政府による強制への反対」と緊張します。